eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

2018-11-18から1日間の記事一覧

Rainy Blue 13

優しく、優しく、と思いながらキスをしているうちにオニュはスイッチが入ってしまいやがてアオを飲み込む勢いで覆いかぶさっていった 「オニュ…ぎゅっとして」 オニュがぎゅっとするともっと、と言われた 言われた通りきつく抱きしめると「オニュ、苦し…」と…

Rainy Blue 12

オニュはシーンとした部屋に戻り同じ場所に座ったままのアオを見てゴクリと唾を飲み込んだ 「アオ、俺の部屋、行こう」 こくんと頷きオニュの後をアオはついてきた ダンボールが積み重なり布団が敷いたままのオニュの部屋にアオを入れ扉を閉めた 「お布団し…

Rainy Blue 11

引越し一週間前になり部屋の片付けも、あらかた終わり長年暮らしてきた家が必要最小限の物だけ残されあちこち、剥き出しになっていた 縁側に座り空を見てると「ヒョン~これ、もらってもいい?」 テミンが長年欲しがっていたレアなフィギュアを持ってやって…

Rainy Blue10

暗がりにアオが立っていた 「アオ!こんな寒い夜に外にいたのか?」 「オニュ」 「アオ!震えてるじゃないか」 慌てて駆け寄り手を握ると氷の様に冷たくなっていた 早く家に帰さなくては、と「送っていくよ」と言った 曲がり角で振り返るとアオは同じ場所に…

Rainy Blue 9

オニュの父を見送り慌ただしく一年が終わりを告げ新しい一年が始まっていた オニュの引越しは1ヶ月後と決まり少しずつ荷物の整理を始め諸々の手続きがありそれなりに忙しかった 一人きりの家でオニュは寝起きをし夜はテミンの家で夕食に呼ばれた 「オニュ君…

Rainy Blue 8

クリスマスの朝オニュの父親が他界した 入退院を繰り返してはいたがこんなにあっけなく逝ってしまうとは本人もオニュも予測していなかった すでに母親も他界し頼る身内は遠く離れた叔父しかいなかった 隣家のテミンの両親、叔父、アオのご両親近所の見知った…

Rainy Blue 7

体を繋げた秋が終わり冬になろうとしていた オニュはアオを見るだけで下半身に熱が集まりすぐに反応するようになってしまった そんな事は全く知らないアオは今まで通り幼なじみの態度のまま自然にオニュに近寄った 「オニュもうすぐクリスマスだよまた、うち…

Rainy Blue 6

アオの中でビクビクといったオニュはハアハアと胸を波立たせアオを組み敷いていた 「オニュ 良かった、の?」 「ああ、アオ…こんなに気持ちいいの初めて」 「良かった…」 「アオ、ごめんね痛い?」 「痛いけど…オニュの色んな顔見れたから…オニュ、あんな顔…

Rainy Blue 5

「お願い アオ少しでも気持ち良くなってもらいたい 教えて…」 優しいのだか意地悪なのかわからない質問だったが爆発しそうな自分自身を抑えアオに寄り添おうとするオニュは相当の努力で聞いていた オニュの指が割れ目の尖りに触れた時アオは体をビクつかせ …

Rainy Blue 4

「アオ、好きだ ずっと ずっと… アオが欲しかった」 子供の頃は素直に言えた気持ちもこうして言葉に出すのは久しぶりでオニュはアオの返事を恐れていた 「…オニュ私も好き 私はとっくにオニュのものだったよ」 優しく目を細め笑うアオが愛しくオニュはアオの…

Rainy Blue 3

お弁当を片付けた2人は再び外に出て草地の先に見えたオレンジやピンクの花が揺れている場所に向かった 細い茎の上に繊細な花びらを乗せ風に揺られ群生していた 「オニュ、綺麗だねあんまり綺麗で…悲しくなる位変だよね?」アオは静かに笑いながらオニュを見…

Rainy Blue 2

「オニュ~待ってよ」 「アオ遅い~」 もう~こっちはオニュみたいな立派な太ももがないんですからねとブツブツ言う声が風の流れる耳に聞こえてきた ちらっと後ろを振り向いたジンギは汗を浮かべ自分の後を着いてくるアオを見て頭上に広がる青い空のように幸…

Rainy Blue

灰色の空から冷たい雨が降り続いていた 風はなくただ真っ直ぐに地面に向かい降り続く雨 雨は小さな山に生えた草を薙ぎ倒し下方に向かい流れ落ちた 行き場のない水が小さな水面を作りいくつもの波紋を作っていた 佇む男は傘を小山に差掛け指を伸ばし墓標の輪…

Odd eye 7

顔を歪ませ狂気に支配されたチャンミンは飛び起きるとテーブルにあったナイフを掴んだ 刃先をユノに向け見下ろすチャンミンに「やれよ」 唇の片方を上げ 笑いかけた チャンミンはナイフを突き立てたユノの体にナイフを沈めた ビクンッと体を痙攣させたユノは…

Odd eye 6

「おまえはっっ」 ハッハッと荒い息でユノを組み敷きチャンミンは体を震わせた 「おまえはっあの女に心を見せたな俺と約束したのにっっ 魂を分け与えたなっ」 「チャンミン」 「勃起してっあの女に勃起してっ あの女を抱いて中に注いだか?唇を塞ぎ愛を囁い…

Odd eye 5

夏が来た 手入れのされない屋敷は雑草に囲われ廃屋のようだった 暖炉に向かい座るチャンミンは耳を塞いだ 雷鳴が、微かに聞こえ嵐を予感させる張り詰めた空気が漂っていた 温かな手を感じたチャンミンは顔を上げた 「チャンミン」 ユノ、と口にしたつもりが…

Odd eye 4

ユノの婚礼から2年後チャンミン自身も定められた婚約者と盛大な結婚式を迎えた 家同士の繋がりでユノ夫妻のテーブル席も用意されていた 自身の婚礼の場でありながら久しぶりにユノの姿を見れる事に胸躍らせるチャンミンはユノに駆け寄る小さな姿を見て言葉を…

Odd eye 3

彼らは広大な屋敷のあちらこちらで人々の目を盗みお互いの魂を分け合いました 未来など考えずただお互いに全ての愛を捧げた しかし、夏の一月は終わりを迎え彼は自宅に帰りました 無邪気な子供時代を後にした二人は跡取りとしての教育が本格的となり会えるの…

Odd eye 2

シム家とチョン家は地主でありたくさんの使用人を抱えながら辺り一帯を耕し街を発展させていた キリスト教徒であったチョン家が多大な献金で教会を立ち上げシム家でもやがて通うようになりました 教会で顔を合わせた同じ年頃のチョンユンホさんシムチャンミ…

Odd eye

「どうぞ、こちらへ」 扉を開けた先は天井の高い空間だった 小さな子供が三人は入りそうな暖炉が壁際にあり一方の壁には床から天井まで長いカーテンが一面に垂れていた 案内人はソファを覆う布を取りマリアという背の高い女とマリアに寄り添う婚約者の男性に…

花筏 はないかだ

一面の 白 足を入れてみたんだ とろりと吸い込まれた僕の足 花びらだ 花びらが水を埋め尽くしどこまでも続いている 僕の足僕の胸僕の首 白く小さな無数の花びらが僕を覆い尽くす 僕は怖くない この花筏の中で待ってる人がいるんだ 僕が来るのを待ってるんだ …

待ち合わせ 22Final

オニュは、この世の人間ではないような現実感のない世界にいた やるべき事だけを考え足を進めた オニュを見ると慌てて避けていく人間が何人かいた まだ、血が付いているのだろうかオニュは思ったが違った オニュから放たれる狂気を感じ取った人間が、纏わり…

待ち合わせ 21

オニュはテミンを背負い2人が暮らしてきた納屋へ帰ってきた 歯を食いしばりテミンの体を清め髪を優しく梳かした 納屋の裏手にある林の中に穴をほりテミンを横たえた 獣に荒らされないよう深く掘った穴の底に横たわるテミン テミンが急に起きるのではないかと…

待ち合わせ 20

オニュはいつまでもテミンを抱いていた テミンは自分の手の届かない所へ行ってしまった俺を置いて テミンを抱きかかえ道端に蹲っていたが疲弊した人々は他人に無関心で誰一人声をかける者はいなかった やがて、オニュはテミンをそっと横たわらせ突き立つ刃物…

待ち合わせ 19

さっきまで一緒に食べる御飯の話しをしていたのに 笑って走っていたのに テミンが地面に倒れていた 倒れこんだテミンから男が足を滑らせながら走り去った 男の顔が見えたがテミンの事しか頭になかった 飛び跳ねるように起き上がりテミンを抱き起こす 「テミ…

待ち合わせ 18

以前働いていた店に続く地下へ向かう階段を転がるように駆け下りて扉を力任せに押し開け飛び込んだ 「ヒョン!!」 肩を激しく上下させテミンにフラフラと近づいた 「……テミナ」 汗で顔を光らせたオニュを見てテミンはオニュに抱きついた 「お前の弟なんだっ…

待ち合わせ 17

明け方、オニュが帰ってくるとテミンがいなかった 足元の地面に飲み込まれるような感覚に陥りながら外に飛び出した テミン テミン テミナ テミナ 昨日、ちゃんと話し合っていたら テミンに何かあったら俺のせいだ テミンは、以前の店でまだ俺が働いてると思…

待ち合わせ 16

他人に性を売って稼いだ金も異常な物価の高さであっという間に消えていった 街には浮浪者が溢れかえり力無く歩道に座り込む浮浪者を見て自分とテミンもいつそうなってもおかしくはないと焦燥感が募った 「オニュヒョン オニュヒョンってば」 疲れていた落と…

待ち合わせ 15

男は死ななかった 無秩序な闇世界の店では法で縛られる事もなくオーナーからの激しい暴行だけで済んだ だが、客に暴行し血潮を撒き散らし店の備品を破壊したオニュがそのままそこで働く事は許されなかった 腹を蹴り上げられ苦い胃液を吐きながらオニュは土下…

待ち合わせ 14

あれから半年が経った国の景気は回復するどころか政治の混乱と天候の異常による食糧難により一般市民は生きるだけで精一杯だった 働いても働いてもその日を生きていくだけの糧しか得られない なぜだ なぜだ なぜだ いつもの声が囁きかけた 怒りの波が寄せて…