待ち合わせ 17
明け方、オニュが帰ってくると
テミンがいなかった
足元の地面に飲み込まれるような
感覚に陥りながら
外に飛び出した
テミン テミン テミナ テミナ
昨日、ちゃんと話し合っていたら
テミンに何かあったら俺のせいだ
テミンは、以前の店でまだ俺が働いてると
思っている
きっとそこへ行ったに違いない
今までもテミンを大切に思っていた
だが今わかった
大切という言葉では表せないほどに
テミンは俺の命なんだ
電流に貫かれるように
その事実に貫かれ身体中がビリビリした
悪い予感を振り払おうと足掻きながら
無事でいてくれと願いながら
前に進んでいるのに
どこにも行けていない錯覚に
陥っていた