eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

Odd eye 7

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顔を歪ませ狂気に支配された
チャンミンは飛び起きると
テーブルにあったナイフを掴んだ

 

 

 


刃先をユノに向け
見下ろすチャンミン
「やれよ」

 


唇の片方を上げ 
笑いかけた

 

 

 

 


チャンミンはナイフを突き立てた
ユノの体にナイフを沈めた

 

 

 

 

 


ビクンッと体を痙攣させたユノは
チャンミン
と呼びかけた

 

 

 

 

 

 


ガガッと空気を揺らし
雷鳴が鳴り響く

 

 

 

 

 


ああ、ああ、あああ、

 

 

 

 

 

 


チャンミンは訳のわからない声を発し
ナイフの突き立つユノに
触れた

 

 

 

 


「ユ、ユ、ノ」

 


「…神様、お許し下さい
僕はシムチャンミンを愛します」

 

 

 


ユノは首元に手をやり
囁いた

 

 

 

 


気のふれたチャンミン
突き立てたナイフを引き抜くと
鮮烈な血が流れ出した

 

 

 


チャンミン、遅くなって、
ごめん、な、
全部、お前にあげる、
全部、だ」

 

 


ユノユノユノユノユノユノユノユノ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「それが曽祖父のノートに
書かれていた最後の言葉でした」

 


静まり返る部屋にキーの
声が響いた

 

 

 


身を硬くして聞き入るマリアと
眉をしかめて隣に座る婚約者

 


軽く揺り椅子を揺らし話し続ける
キー

 

 


「あなたが?
あなたは…」

 


「そうです
あなたがチョンユンホさんの
血を引く方であるように
僕も彼の血脈を受け継いでいる


シムチャンミンの血をね」

 

 

 


「この死は不慮の事故、として
始末され、シムチャンミン
すぐに自ら命を絶ちました」

 


ギシッと揺り椅子から立ち上がり
キーが書棚へ歩み寄った

 


「あなたが受け継ぐ聖書のように
僕の血脈も密やかに
受け継いで来た物がある


曽祖父のノートと」

 

 

 

 


引き出しから
何かを取り出し
困惑する婚約者を他所に
マリアの手を取り椅子から
立ち上がらせた

 

 

 


シャララと音を立て
マリアの手に落とされたのは
ロザリオだった

 

 

 

 

 


「今、あなたに
お返しします  マリア」

 

 

 

 

 

 

 


色付き眼鏡を外し
マリアの目を真っ直ぐ見る
キーの瞳は
片方が茶色
片方が灰色のOdd Eyeだった

 

 

 

 


かつて惨劇が起きたこの部屋で
時を、世代を経て
二人の瞳が再びこの世で交錯した