eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

Rainy Blue 3

 

 

 

 

 

 


お弁当を片付けた2人は再び外に出て
草地の先に見えた
オレンジやピンクの花が揺れている
場所に向かった


細い茎の上に繊細な花びらを乗せ
風に揺られ
群生していた

「オニュ、綺麗だね
あんまり綺麗で…悲しくなる位
変だよね?」
アオは静かに笑いながらオニュを見た


「アオ、また来よう
来年も。またその来年も」

「うん、約束」

2人はコスモスの咲く土手で指切りを交わした

その時、突然冷たい風が吹き渡り花々を揺らした
青空は急速に広がる分厚い雲に隠れ出し
小さな雨粒が降り出した

「雨だ!」

オニュはアオの手を取り駆け出した

しかし雨は急激に強さを増し
2人は地面から跳ね返る雨で
靴の中まで水浸しになりながら走り続けた


山小屋にやっとの事でたどり着き
振り返ったオニュは固まった

 

アオが着ていた白いTシャツは茶色い泥はねが飛び散り
濡れた素肌を浮き上がらせるように体に張り付き
曲線を強調していた

 

髪から顎から
雨を滴らせ
ほんのり頬を上気させた
アオがそこにおり
こんなに美しいものを見た事がないと思った

 

「…オニュ?」

ハッと我に返ったオニュは慌ててタオルを
取り出しゴシゴシとアオから水滴を拭った

あまりの強さにアオは左に右に揺れ
痛いよと呟いた

オニュは唐突にタオルを床に投げ捨て
アオを抱き込んだ

堪えに堪えていた想いが堰を切って
アオに向かっていた