eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

Rainy Blue 8

 

 

 

 

 


クリスマスの朝
オニュの父親が他界した


入退院を繰り返してはいたが
こんなにあっけなく逝ってしまうとは
本人もオニュも予測していなかった

すでに母親も他界し
頼る身内は遠く離れた叔父しか
いなかった

隣家のテミンの両親、叔父、アオのご両親
近所の見知った人々が集まり静かに弔われた

 


葬儀のために滞在していた叔父が
帰る日が近づいてきた
オニュは叔父からこれからの事について
縁側で話をされていた

「…ジンギ、私たちの縁者は
どうも、皆せっかちだな

揃ってあちらの世界へ行ってしまった
お前も1人
私も1人というわけだ

お前はしっかり自立しているように思う
だが、まだ未成年だ
お前が自分の足で立てるまで
見守ることが私の責任だ

…お前も私の力になってくれると思う

私たちはお互いのために
力を合わせないか?


しかし、私は仕事がある
この家は手放してジンギに
来てもらわなくてはならない」

人の気配を感じて見ると
アオが庭に立っていた

「…アオ」

「あ…あの、母から差し入れです」

紙袋を板敷きに置き
ぺこりとお辞儀をし
アオは出て行った

「可愛いお嬢さんだな」

オニュは振り返り
頷いた

アオの顔が脳裏から離れなかったが
しかし、決断に選択肢は無かった