eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

Rainy Blue 30

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アオの葬儀は密やかに近しい人たちだけで
執り行われた

オニュは言われるままに動き
ぼんやりとして心を閉ざしていた

 

 

アオのご両親に
「アオを見つけてくれてありがとう」
と深々と感謝されたが
なんと返答したのか覚えていなかった


1人片隅でひっそり座るオニュの耳に
ひそひそ声で話す女性グループの会話から
アオの名前が出て
そちらに顔を向けた

 

「…本当にねえ、あんなに可愛い
アオちゃんが自殺なんてね」

「シッ!まだ、わからないんだから
事故かも知れないんだからさ」

「だけどさ、あんなとこ
自分から入らなきゃ
落っこちるような所じゃないんだもの

どう考えても…でしょう?」

「…それにしても、何があったのかねえ
死ななくても良かったのにねえ」

 

 


オニュは静かに立ち上がり
外へ行こうとしたが
テミンがその手を掴んだ

 

 

「ヒョン、どこ行くの」

 

「…離せ」

 

 

「ヒョン、アオちゃんとの最後の
お別れだぞ
いてやらなきゃ」

 

 

 

「離せ」

 

 

「離さない
これは大事な事だ」

 

 

2人は無言で力で制圧しようと
競り合ったが、どちらも退かなかった

 

 

「ヒョン、後で絶対に後悔する
アオちゃんを見送ってあげて

 

 

僕がいるから

僕も一緒に見送るから」

 

 

 

オニュの目から涙が溢れ
力が抜けダラリと腕を下げた

「ヒョン…」

テミンに包まれオニュは声を出さずに
激しく泣いた

 


体を震わせ悲しみに暮れるオニュを抱き
テミンも、また、泣いていた