待ち合わせ 19
さっきまで一緒に食べる御飯の話しをしていたのに
笑って走っていたのに
テミンが地面に倒れていた
倒れこんだテミンから男が
足を滑らせながら
走り去った
男の顔が見えたがテミンの事しか頭になかった
飛び跳ねるように起き上がり
テミンを抱き起こす
「テミン!テミン!ああ!!」
テミンの胸には刃物が突き立てられていた
広がる血を止めることも出来ず
胸に突き立つ刃物を抜き去る事も出来ず
テミンの顔と腕をさすり続けた
「テミン!
目を開けて!
誰か!
誰か助けて下さい!」
オニュの悲痛な叫びは路地に吸い込まれた
「テミン!
ああああ
お願いだ! 目を開けてくれ!
だめだ、だめだ、だめだ!!
行くな!
置いていかないでくれ!!
テミン!」
人気のない路地ににオニュの胸を引き裂くような悲鳴が響いた
テミンの瞳は もう 輝かない