eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 10

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二月~猫柳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


テミンがバイトを始めて
約、一ヶ月

 

 

 

 


「らっしゃいませーー!」

 


「キーちゃん、こんにちは
今日はおススメあるかしら?」

 


「サチコさん、いらっしゃいませ!
今日はキャベツがおススメです!


大将が目利きしたキャベツですから
自信持っておススメします!」

 


「キャベツか…


そうね、、じゃあ、いただこうかな」


「ありがとうございます!


あ!サチコさん
良かったらキャベツ半分に
切りますよ
どうしますか?」


「ありがとう!
よく、わかったわね


食べたいけど多すぎるなあと
思っていたの
手間かけさせちゃってごめんなさいね
半分にしてちょうだいな」

 


「お安い御用です!」

 

 

 

 


八百屋の大将が重たいダンボール箱
積み上げているテミンに言った


「キーの記憶する努力は
素晴らしいな


客の名前と顔を
ほとんど覚えてるんだ
その人が何を買っていったかも


サチコさんの息子さんは今
留学中でいないから
ご主人と2人なんだ

 


相手のニーズに合わせて
対応を変化させてる


お前の兄貴の接客は最高だぞ」


「はい!」


「そんなに嬉しいのかよ
キーが褒められて


仲がいいな、お前たちは」


「はい!」


「あら、テミンちゃん
こんにちは!
この商店街で遊んでいた子供たちが
立派になってねえ


時が経つのが早い事」


「全くで!」大将が頷いた


「そういえば、この間
お兄さんのオニュさん、お見かけしたわよ」

 

 

 


テミンにとって予想外だったのは
店に立ち寄るお客から
兄弟の情報を色々聞かされる事だった

 

 


ミノ君、朝から元気よね、とか
ジョンヒョン君、本を読みながら
歩いていたわよ、などなど

 

 

 

 


「駅前のロータリーで
信号無視して暴走行為していた
バイクがいてね
道を渡ろうとしていたお婆ちゃんが
轢かれそうになっちゃったの


そしたら停めてたタクシーから
オニュさんが出てきてね
バイクに蹴りを入れて倒しちゃったの


すごかったんだから


慌てて立ち上がった暴走族が
大声上げたけど
オニュさんは一歩も引かなかったわ


仲間のタクシー運転手さんが
大勢集まって警察に引き渡してね


お兄さんは、人混みから出て
お婆ちゃんに声かけてたわ


お宅のお兄さんは
本当に剛毅ね」

 


「そんな事があったんだ…」

 

 


「サチコさん、お待たせ!
500万円になります」


「おほほほほ


ここで話してると
若返るわ


で、本当はおいくら?」

 


「30円です」


「まーー、お安い!
じゃあ、ほうれん草と
イチゴも買って行くわ
テミンちゃん、お願いね」

 


「へい!毎度あり!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「おい、そろそろ上がれ
これ、持って帰んな」


「ありがとうございます!」

 

 


帰り道、サチコさんから聞かされた話を
キーに話した

 


「そっか
オニュヒョン、自分の事は言わないからな


あそこで聞く事、色々あるよ」


「ふーん」


「なあ、テミン
俺、八百屋発商店街の
イベントやったらどうかと
ずっと考えてて
大将に話してみたんだ」


「へえ」


「大将が動いてくれて
商店街をまとめてくれてさ

 


それがいよいよ動き出すから
お前も手伝わない?」


「いいよ、どんな?」


「うん、あのな」