eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

Rainy Blue 38

 

 

 

 

 


外に出たその日から
オニュは男の入院先を探した


テミンや、叔父、アオの家から
度々電話があったが出なかった

 


それは
二軒目ですぐに見つかった
受け付けで男の名前を言い
見舞いの旨を伝えると
あっさり病室を教えてくれたのだ

 

オニュは男の退院時に狙いをつけ
その日から毎日
病院の見える周辺を彷徨った

 

ある日
記憶に残る顔の男が現れた
しばらく考え
ハッとした

焼き肉店で
あの男と一緒にいた男だった
見舞いに来たに違いない

オニュは男が出てくるのを
待ち、密かに後を付けた

 

男はコンビニに寄り
アパートへ向かった
鍵を開け中に消えるのを確認し
時間を置かずチャイムを鳴らした

 

まだ、玄関にいるであろう男は
すぐに扉を開けた

 

オニュは男を突きとばし
中に押し入った
後手に鍵をかけ
男にのしかかった

 

「静かに」

 

 

「なっなんだよ!
誰だよ!」

 

 

男の股間を膝で蹴り上げ
黙らせた

 

 

「静かに…

質問に答えれば
すぐに出て行く」

 

 

「ってえ…」

痛みに呻き這いつくばった男の
後ろ髪を掴み顔を上げさせ
至近距離で囁いた

 

 

「あいつはいつ退院する」

 

 

 

「あ?え…
あんた … あんたあの時の!」

 

 

掴んだ髪を激しく床に向かい
叩きつけた
「答えろ」

 

 


「ッアー!


なんだよ、なんで俺なんだよ
関係ないだろ!
イカレてんのか!」

 

 

更に床に叩きつけ
背中に肘鉄を振り落とした

「そうだ
俺はイかれてる
死にたくなきゃ答えろ」

 

 

 

「あ、明日だよ
明日退院だ」

オニュは男から離れ
立ち上がった

 

 

「この事をあいつに話したら
お前を狙う

どこに逃げても必ず見つけ出して
お前を殺すからな」

 

 

 

そのまま部屋を後にした

 


明日
ヤツが出てくる

オニュには
やり遂げる事が全てであり
その先の未来は欲していなかった

 

 

このために俺は遺された

 

 

自分の役目を確信し
痩せた頬を引き締め
オニュは自分の神と話していた