eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

待ち合わせ 2

 

 

 

 

 

 

テミンは父の再婚によって出来た
血の繋がりのない
弟だった

色白でほっそりとした首と手足の
一見、弱そうな子供に見えたが
テミンの黒い瞳を覗いたオニュは
その小さな体に収まりきれないような
アンバランスさを感じていた


テミンは不思議な子供だった
家のしきたりを色々教えても
普通、この年代の子供ならすぐに
わかるだろうという事が出来なかった
何度言っても同じ過ちを繰り返した

かと言って、頭が悪いわけではなく
自分の好きな事には
驚く程の集中力と根気で取り組んだ

 


ある日、オニュがピアノを弾きながら
歌を口ずさんでいると
扉から目を覗かせているテミンがいた

それに気づいたオニュが
ピアノの鍵盤に走らせる指を
どんどん早め早口で歌を歌うと
テミンは顔を赤く火照らせ
体を揺らし始めた

そして、とうとうオニュが口が回らなくなり朗らかに笑い出すと
テミンがオニュの所まで駆け出した


「……もっと…弾いてくれる?
オニュ…ヒョン…」

 

 

小さく暖かな手が自分に触れ
ヒョンと初めて呼ばれたオニュは
テミンに向かって、ドッと
愛情が流れ込むのを自覚した

胸が苦しいような
切ないような
テミンをぎゅっと抱きしめてみたくなり
そうしてみた
そっと
驚かさないように

ゆっくりと手を伸ばし引き寄せた

細く小さく暖かな体を感じたオニュは
奇妙な天命を感じていた

『この子と僕はやっと巡り会えたんだ』