eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 66

 

 

 

 

 


十一月~冬囲

 

 

 

 

洗濯物を出そうと
風呂場に行くテミンが
通りかかった台所を
ふと見るとジョンヒョンがいた

 

首元をふっくりと隠す
暖かそうな白いタートルネックに 
青いオニュの半纏を着込んでおり
胸の前で親指と小指だけ立て
両手をクロスさせたり
ピースサインを裏返したり
にやっと笑いながら
一人でポーズをとっていた

 


「…...何やってんの」

 

足を止めたテミンに
話しかけられ、ジョンヒョンは
見られていた事に気が付き
はっとした 

 

 

「何やってんの、一人で」

 

 


ジョンヒョンはテミンの所に
飛んできて

 

 

「違っ!

あのさ、これはさ
写真とる時、小指立てるの
忘れたなって思ってな~」

 


「え?それで?
一人でやってたの?」

 

 

 

先程の姿を思い出し
段々、おかしさが込み上げてきた
テミンは笑いながら
「何やってんの~」
と顔をくしゃくしゃにして
笑った
  

 

ザーっとトイレの流れる音が聞こえ
オニュがヨレヨレのTシャツを
めくりお腹を掻きながら
現れた

 

 

「...はよ~」

 

 


ボサボサの頭で眠そうなオニュに
「ねえねえ、ジョンヒョニヒョンさ」

 

 

「おまっ!!
黙れ、テミン」

 

 

「あのね、一人でね」

 

「テミンく~ん、ヒョンと
二人で話そうか?ん?」

 

 

 

テミンの口を塞ぎ
揉み合う二人をみて
オニュは中途半端に笑って
炬燵に潜り込んだ

 


柱時計を見ると夕方の五時だった

 


「ミノ、もうすぐ帰ってくるかな」
オニュの問いかけに
テミンの両方のほっぺたを
むにっと引っ張っていた
ジョンヒョンが振り返った

 

 

「帰ってくんじゃない?
何か用事?」


「うん、ちょっとみんなと
相談したい」

 

 

テミンがジョンヒョンを押しのけ
飛んできた

 

 

「何?何なに?結婚すんの!」

 

 


テミンに優しい憐れみの篭った眼差しを
向けたオニュは
ビチン!とデコピンをテミンに
くらわせた

 

 

ぎゃっと喚き
ピチピチと悶えるテミンをよそに
「どうしたの?なんかあった?」
ジョンヒョンが聞いてきた


「うん、みんなの意見が聞きたいんだ」


「ふーん」


「ジョンヒョン君、そろそろ
半纏、返してくれる?」


「あっためといたぜ!
ヒョン!」


ジョンヒョンの体温で温もった
青い半纏はオニュの体を
暖かく包んだ