eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 67

 

 

 

 

 


十一月~冬囲

 

 

 

 


帰ってきたミノ、ジョンヒョン、テミン
オニュが炬燵の一片に固まっている


炬燵の天板には携帯電話が立て掛けられ
キーの顔が写し出されていた

 

 

「キーヒョーン」

 

 

オニュの背後からテミンが
顔を出し手をふった

 

 

「はいはい、見えてる見えてる  
テミン、あんま動くなよ」


「悪いな、忙しい所」


「何言ってんの
大丈夫だよ 
で?どうしたの」


「うん、みんな忙しいから
サクッと言うけど
揚屋の店舗が借りれそうなんだ」

 


マジで?!どこで!
やったじゃん!と一斉に声が上がった


「はいはいはいはい
聞こえないじゃん、静かにして
オニュヒョンに話させて」

 

キーの冷静な声が聞こえ
静かになった

ジョンヒョンとミノは
テミンに、シーッと人差し指を
立て

テミンは、俺?と口パクで
抗議していた

 


「この間、大将から言われたんだ

商店街のお団子屋さんな、
お婆ちゃん、とうとう店閉めるんだって


それで、貸店舗として空きが出るんだけど
俺が前から店開きたくて
頑張ってる事をみんな知ってるから
話を持って来てくれたんだ


二階の住居スペースも合わせて
貸してくれる


どう思う?」

 

いんじゃない、と口火を切ったのは
ジョンヒョンだった


「チャンスが来たなら 
乗らない手はないよ」 


うんうんと頷くミノは
「やったじゃん、ヒョン!」


「すごいじゃん、オニュヒョン!」
肩に手を乗せ
オニュの顔を覗き込むテミン

 

「団子屋さんか...
場所は商店街の一番端っこだな」

 

キーの声が聞こえてきた

 


「うん、そうなんだ
駐車場からは一番遠い
その代わり駐輪場は真横だ

あの店舗は結構面積があってさ
二階の住居スペースがすごく広いんだ

それで、俺は二階をリフォームして
みんなが集まれる場所に
したいと思ってる」


「そうなの?集まるって
例えば何?」

 


「例えばダンス教室」

 

みんなが黙り込んだ

 

「もちろん、俺の勝手な考えだ
みんなの道を縛るつもりはない


俺は住居はこの家があるし
店舗の二階はその用途に合わせて 
色々使えるようしたら良いと思うんだ

大将には少し話してみた
それでみんなに
その事を相談したかった」

 


「...あそこは商店街の端っこだし
隣とは距離も空いてる
防音施せば完璧だよね...

駐輪場もあるし... 

送迎の保護者で商店街も
潤うかもしれない」
キーが考えながら言った


「ヒョン、俺
その案、乗る」


「キー、俺はいつでもどんな形にでも
変えられるようにしておくだけだから。


キーは、自分の道をとことん行って 
いい

俺の言葉に縛られる事はないんだ」


「何言ってんの
縛られるような俺じゃないよ

本当に望んでやらせてもらいたいんだ

また、新しい道が見えてきて
ワクワクしてるよ」


「そっか
ジョンヒョンも、そろばん塾
自分で開きたかったら
場所はあるぞ

でも、今のお前は
もうすぐデビューだよな」


「いやいやいや
まだ、全然だって

でもありがと、ヒョン
俺もよく考える」


「という事は?」
テミンが問いかけた

 

「オニュヒョンが新しい道に
進む事に賛成の人!」

 

携帯電話の画面に映るキー
オニュの周りのジョンヒョン、
ミノ、テミンが
はーい!と勢い良く手を上げ
満場一致で家族会議は
幕を閉じた