eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

待ち合わせ 1

 

 

 

 


オニュは漂う波の中で寛いでいた
もうすぐテミンに会える

波間から顔を上げ空を見ていたが
その目にはテミンの笑顔が映っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分は、なぜ生まれてきたのだろう
父も母も自分を置いていってしまった
なぜ自分は生きているのだろう

薄暗がりの中
部屋の壁に寄りかかり膝に頭を埋めていた

疲れ切っていた
寝る間無く働いてもその日を生きていくだけの糧しか得られない

裕福だった両親が残した負の遺産
一生働いても終わりのない行程を
俺は歩いている
なぜだ なぜだ なぜだ

 

次第に理性を超える
抑えきれない怒りの波が寄せてくるのを
感じたオニュは
手足を引き寄せて
体を縮めた

その時部屋に一つ敷いてある布団で
寝返る小さな子供の姿

「……オニュヒョン」

「テミナ、ただいま」

オニュは目覚め始めた怒りを押し隠し
テミンに近づいた


「…僕、ちゃんと鍵かけて寝たよ」


叱られているかのように
オニュに訴えてくるテミン
オニュは自分が怒りの気配を消し去りきれなかったのだろうと思った
テミンはオニュの感情に敏感に
感応する子供だった


「わかってるよ
忘れないで偉かったな テミン…」


オニュはテミンにだけ見せる
笑顔で彼を抱き寄せた