eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

メビウス〜二人のデート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明るい陽射しの中でナツはジンギを待っていた


ジンギと一緒に歩く事を考えて
胸がドキドキしていた
何を話せばいいだろう
楽しくしてあげられなかったらどうしよう

 


ナツは考え出すと
不安で胸が苦しくなってきた
その時通りの向こうにジンギが見えた

 


ナツは周りの景色も見えなくなりジンギだけを見つめていた


いつもの黒いスーツは着ていなかった

 


肘まで捲り上げられた青いシャツ
ジーンズにスニーカーを履き
髪の毛も洗いざらしな感じで
あちらこちら跳ねていた


「…お待たせ ナツ」
ジンギは恥ずかしそうに
ナツを見て微笑んだ

 

「…はい」ナツは全ての不安を忘れ
ジンギと歩き出した


どこに行くというあてもなく
ただ2人は住宅街を歩いた


時々、顔を見合わせ笑いあった

 

 


空気は花の香りで満たされ
陽射しがたっぷりと降り注いでいた

 

 

 


緑の生垣の下に
オレンジ色の池が広がる道端で
ジンギが立ち止まった

 


「…ナツ」

 

 

 


ナツの右手を取り手のひらを上に向かせた

 

 

 

「ナツにプレゼント」

 

 

 

優しい優しい笑顔で見下ろす
ジンギの顔から、手のひらに視線をむけ
ナツは涙が溢れていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ナツの手のひらには

オレンジ色の可愛い金木犀の花が載っていた