eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

メビウス 15 背負う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オニュヒョン先生は僕を守ろうとしたよ


あの人はヒョンを見捨ててしまったと
自分の弱さを
ずっと後悔していたんだ


最後に自分の命をかけて
償いをしようとしてくれた

 


あいつを殺したのは自分だって
あの時、本当はまだ生きていて
自分がとどめを刺したんだって言ってた

 

 


それに…


それに、叫んでいた
誰が殺したのかは、わからない
なぜならって


でも、その先は聞けなかったし
真実を聞く前に殺されてしまった」

 

 


「俺にはわかる気がする
あの時、同時に飛び出してきたんだ
ジョンヒョン ミノ お前と


だから、誰がそうしたのか
あの時の状況ではわからなかった


先生はそれを言おうとしたんじゃないかな」

 


2人は救急車を待つ間
壁にもたれて話していた

 


「オニュヒョン
もしかして僕の事務所に浸入した事ある?」


すると、オニュは
眉を下げて
申し訳なさそうな顔をした


「…キー、ごめん
一度だけある。
どうしても、みんなの手かがりが欲しかったんだ


あいつがみんなを追い始めていた」


「ヒョン、早く会いに来てくれたら
よかったのに」


「俺は…俺は事件に繋がる人間だ
顔を晒してみんなを巻き込むよりも
未然に防げるならそうしようと思っていた」

 

 


「今日、事務所をめちゃくちゃにしたのは?」


「…あいつだ
あいつはキーの事務所まで辿り着いたんだ


物色してる所を俺が見た
だいぶ暴れたからめちゃくちゃになってしまったよな


すまなかった…」


「それから、ここまで来たの?」


「あいつを追ってきたら
ここだった
お前がいて驚いたよ」


「ヒョンは、、、
ずっと僕たちを見ていたの?」


「…そうだ
遠くから、見ていたよ」

 

 


「ヒョン、真実は…
真実は何だと思う?」

 

 

 

 

 

 

 


オニュは遠くに見えて来た
救急車の赤く光る回転灯を見ながら
考えていたが、やがて、ゆっくりと
言った


「キー、先生の最後の言葉こそが真実だ
俺はあの時、先生のそばにいたから
わかるんだ


先生は自分の命をかけて償いをし
 真実の告白をした


お前達は、誰一人として人を殺していない。


正々堂々と生きて行くんだ」

 


そう話すオニュを見ていたキーは
オニュが先生との秘密を
今では自分一人で背負っていた事には気がつかなかった

 

 

 

 


「オニュヒョン…
女の子は、ナツさんなの?」


「……」


「彼女、とっても心配してた
もしかして…彼女の事も見守ってる内に
ヒョンは…
ヒョンは彼女の事?」


オニュは何も答えなかったが
色白な顔が、真っ赤に染まっており
キーは、ふふふと笑っていた


「救急車が来るよ!!
あれ?顔が真っ赤じゃん!
大変だ!早く、早く救急車!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


テミンが慌てて救急隊員に駆け寄って行き
二人は顔を見合わせて笑った

 

 

 


すぐにみんなで集まれるだろう
ジンギがオニュヒョンだとわかったら
ジョンヒョンとミノは
どんな顔をするだろうか

 


未来にはまだ問題が山積みだ
だけど、自分の力で解決してみせる

 

 


僕達は家族だ
何年会っていなくても
家族だ


オニュの体に触れたキーは
理屈を超えて感じていた

 


不思議な縁で再び引寄せあった僕達は
会わずにはいられない宿命なんだろう

 


キーはオニュを支えながら
救急車に向かい
テミンはじれったそうに
地団駄を踏みながら
キーとオニュを手をこまねいて
早く早くと呼んでいた

 

 

 


もう、二度と

 

 

 

 

 

 

 

 


決して離れ離れになるつもりは
なかった