eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

君と最後の瞬間に②

 

 

 

 


道路は大渋滞で
ラクションは荒々しく鳴り響き
人々の叫びがそれに重なり
恐怖と混乱に満ちていた


やがて車を乗り捨て
走り出す者が続出した

皆、惑星に背を向け
少しでも逃れようと走り出す


ユノも車を捨て人混みに逆らい
走りだした

 


その時、空が眩しく光り
聞いたことのない激しい音が
耳をつんざいた


眩しく光る物体が空気を切り裂き
白く尾を残し
空を流れている

 

隕石だ

隕石が落ちる音なんだ

 


途端、轟音が響き地面が揺れる


光る物体は後から後から
流れ落ち
空を焼いた

 

 

 

 

 

「...テミン、家族に電話しろ
まだ、通じる
俺といる事を伝えるんだ」


「...わかった」

 


オニュはベランダから
街を、世界を見下ろした


空を焦がし流れ落ちる物体は
いつ、ここに落ちてもおかしくはなかった

 

電話を終えたテミンが来た
「途中で切れちゃったけど声は聞けた」


「そうか
おいで、テミン」

 

「ヒョン...逃げる?」


「逃げる?どこに?
逃げる場所はどこにもない

宇宙の異変なんだ」


「死ぬの?」


「誰でもいつかは死ぬ
俺が一緒にいるよ

テミン、生まれ変わっても
また、会うぞ

いいな」


「ヒョン、絶対見つけてよね」


「見つける
安心しな

テミン、ごめんな
最後が俺で

好きな子と一緒にいたかったよな」


「何言ってんの
...ヒョン、ずっと喋ってて」


テミンはオニュの肩に顔を埋め
オニュはテミンの肩に顔を埋めていた


「テミン、顔見せて?」

 

目を細め笑うオニュの顔が
ちらりと見え
テミンも微笑んだ

途端、目を開けていられない程の
光が周囲を満たし二人は固く抱き合った

 

 

眩しく熱いエネルギーの
塊が二人の方向に重力のままに
流れ落ちた