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SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計〜番外編②

 

 

 

 


番外編〜冬の灯台

 

 


ジョンヒョンがテミンに声をかけリビングに戻るとミノは風呂場に向かったようでザアザアとお湯を流す音が聞こえてきた


部屋にやっと現れたテミンは
炬燵に一直線に向かい
再び目を閉じた


「テミナ〜寝るなって〜飯!着替え!」


「...うん...」


「もう、時間ないんだから
動かないと間に合わないよ?」


ぐにゃぐにゃと体を揺らすテミンを
テーブルに座らせ朝ごはんを
食べさせる


「間に合うのかよ」


家を出る数分前になっても
テミンは炬燵にいた


上着着るとかさ〜
忘れ物無いの?」

「...…」

 

ふと見ると炬燵からはみ出したテミンの
両足は素足だった


「テミナァ!靴下!履けって」


「...うるさい」


「あ?」

 

テミンは不機嫌に靴下を履き
石で出来た体かという様な
ドスンドスンと重たい音を立て廊下を歩き
玄関へと向かった


風呂から出てきたミノが
肩にタオルをかけ
「お、テミナ、学校か?
気をつけてな」
と頭を撫でようしたが
迷惑そうにかわされ
空をさまよった手を伸ばしたまま
大きな瞳をジョンヒョンに向け
口をパクパクさせた


冷たい目でミノを見たジョンヒョンは
玄関先で何の気なしにテミンに聞いた
「弁当持ったな?」

「あ、、、」

「テミナァ!」


ジョンヒョンがバタバタと戻り
鞄に押し込んだ


「ほれ!気をつけてな」


返事もせず、ピシャリと扉が叩きつけられ
テミンは外へ出た

 


「ヒョン」

 


「なに?」

 


「腕相撲でもしよっか?」

 


「は? なんで?」

 


「こういう時はさ、笑おうよ」

 


「お前の真っ直ぐさ、超合金だね」


やれやれと廊下を戻り
リビングに足を踏み入れる寸前に
玄関扉が開き
細いテミンの体が見えた


「...鍵」


体を半分、玄関に押し込み
腕を伸ばして鍵を掴むと
テミンはそれ以上何も言わずに
外へ出た

 


やれやれと頭を振ったジョンヒョンが居間に
戻ると明らかにテミンの物と
思われる袋が炬燵布団から覗いて見えていた