eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 50

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九月~白露

 

 

 

 

 

 

 


夜中に喉の乾いたテミンが台所に
行こうとすると
ボソボソと男達の低音な
話し声が聞こえてきた

 

 

 


「…キーの…だろ」


「…けど…テミンの…」

 

 

 

 


台所の眩しい明かりに目を
しょぼつかせながら見回すと
自分以外の兄弟が集まっており
明らかにテミンの出現に
慌てていた

 

 

 

 

 

 


「…何の儀式?」

 


「お、おお
儀式だ、そうだ!」

 

 

 


「…冗談なんだけど」
コップに水を汲みながら


「俺の事、話してた?」

 

 

 


空気が止まり
兄達が机に置かれた携帯を一斉に見た

 

 

 


「何?」

 

 

 

 


「あ?
あー、あれだ
明日のテミンの弁当は
唐揚げでいいかという
相談だ」

 

 


「今、なんでみんな携帯見たの?」

 

 


「こいつはボンヤリさんなくせに
こーゆーとこ、鋭いんだよな」

 

 


「え?何
ジョ、ヒョニヒョン」

 

 

 


「なんで、お前はいつも
そこで噛むんだ」

 


「だって、何か言いにくいんだもん」

 

 


「ジョンヒョニヒョンジョンヒョニヒョンジョンヒョニヒョンジョンヒョニヒョンジョンヒョニヒョンジョンヒョニヒョン!   俺、言える~!」

 


「…うるさい、ミノヒョン」

 

 


ウワアと泣き真似をして
ミノがジョンヒョンに抱きついた

 

 


「…テミン、もうすぐテストだろ?
この前、先生がテミンを褒めてたぞ
このまま、みんなとの約束を
守ってきっちり成績上げていけ」

 

 

 


「何、急に…わかってるけど?」

 

 

 


「さ!俺も新聞行く準備しよっと!
テミン、睡眠は大事だぞ
がっつり取って行こうぜ!
じゃな!」

 

 

 

 


明るく爽やかに笑うミノに
毒気を抜かれ
テミンは引き下がった

 


「ミノヒョン
気をつけてね


…じゃあ、もっかい寝てくるわ」

 

 

 

 


流しにコップを置き
テミンが出て行くと
ジョンヒョンとオニュは顔を
見合わせた

 

 

 


「早く話してやらないとな」

 


「うん、そうだね」

 

 

 

 


ジョンヒョンは
テミンが洗わなかったコップを洗い
水切りカゴに伏せた

 

 

 

 


縁側からタバコの臭いがしてきた

 

 

 

 

 


滅多に吸わないオニュが
タバコを吸っており
闇にタバコの火口が赤く
浮かび上がっていた