eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 23

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六月~入梅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


キーが旅立ち、数週間は
兄弟は気張って日々過ごしていた

 


しかし、日常、という毎日は
段々と兄弟にのしかかり
影を落とし始めた

 


細かい所に気を配るキーが
いなくなった影響が徐々に表に
現れ始めた

 

 

 


まず玄関が荒れ始めた

 

 


靴が出しっ放しになり
足の踏み場がなくなった

 

 

 


誰かが廊下に置いた郵便物が
きっかけになり
その上に様々な郵便物が積まれた

 

 

 


リビングも台所も洗面所も
侘びしく薄汚れ
梅雨入りで降り続く雨で空気は重く
外に干せない洗濯物が
家中に干されており息苦しかった

 

 


「ミノ!ゴミ出さなかったな!
これで今週二回も出してないじゃん


生ゴミが臭ってくっせえぞ」

 

 

 


ジョンヒョンがキーが作っていった
家事分担表を見ながら言った

 

 

 


「俺じゃないよ!
前々回、オニュヒョンと変わって
テミンが忘れてたから
俺と変わったんだよ」


「何?何て?


複雑な事になってんな
とにかく、テミンの番だった、って事?」

 

 

 


「そう」

 

 

 

 


ただいま、と洗濯物を
暖簾のようにかき分け
テミンが台所に入ってきた

 

 

 

 


「おかえり」

 

 

 

 

 


テミンは冷蔵庫を開け
牛乳をコップに注ぎ、飲み干した

 

 

 

 


「テミン、先に手を洗えよ」


「弁当箱出せよ」


「…うん」

 

 

 

 

 


グラスを流しに置き
そのまま出て行こうとするテミンに

 

 


「おい!
コップ一個くらい洗っていけよ
牛乳も冷蔵庫に戻せ
弁当箱出せ」

 


「…うるさいな」


「あ?」


「うるさい!
俺バイトなんだから!」

 

 

 

 

 

 


ドスドスと足音高く
部屋を出るテミンを
ミノとジョンヒョンは黙って
見ていた

 

 

 

 


「あの子も反抗期かしらね」


「成長したな」

 

 

 

 

 


テミンの撒き散らした負のオーラを
笑いで誤魔化そうとしながらも
2人の心にも消化しきれない
鬱屈が積み上げられた