eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

化身4

 

 

 

炎を操るミノは
ジョンヒョン、キーの叫びには
反応せず更に炎を呼び寄せる

 

 

大地の象徴である神は
影を阻止しようとしているのか
テミンを止めようとしているのか
祈りを続けていた

 

呼び寄せられる影は速度を上げて忍び寄り岩場で一つとなると
上へ上へと迸り
テミンは黒いカゲロウに包まれた


黒い旋風から現れた
テミンの羽根は
濡烏のように漆黒になっていた

 


「...ああっ!」


ジョンヒョン、キーの叫びと同時に
ミノの炎が長い尾を引き岩場へ
打ち落とされた

 

激烈な怒りを込めた
ミノの渾身の炎であった

 


捨て身の炎は黒いカゲロウを吹き飛ばし
岩場を灼熱の炎で煮溶かす程であった

 

 

ミノの全てを賭けた炎であった

 

 


神は灼熱の炎を受け
大地の象徴としての存在を消された

 

 

「あっ、ああ!」

 

 

ジョンヒョンの叫びは
大地を治める神を攻撃したミノ

神の怒りに触れたミノが
羽根を無くし
唇をわずかに歪め笑いかけながら
地上へ落下していくミノに向けられていた


キーが飛び出し
ミノをギリギリの所で受け止める

 

「どうして...どうして!!」


ミノをローブでしっかりと
包み込み
キーは岩場の影に隠し
まじないをかける

 

ミノの大きな瞳は瞼が閉じられ
隠されていた

 


「ジョンヒョン、影を呼び寄せ
テミンの闇の力を引き出したのは
あの方だったんだ」

 


「あの方が?なぜ...どうして!」

 

「テミンの中の闇に気がついていたんじゃないかと思う

あの方自身も長い間に闇を内包していたに違いない」


「テミンは」

 

「...テミンは、大丈夫」

 

オニュが微笑んだ

 

「...大丈夫?」

 

「ああ、大丈夫だ
だから、ジョンヒョン
お前はお前の使命を忘れるな」

 

「大丈夫って、どこが?
ミノは羽根を落とされて
ミノはっ」


ジョンヒョンの瞳から涙が溢れた

 

「それにっテミンもっ」

 

「大丈夫、大丈夫だよ、ジョンヒョン」

 

オニュがジョンヒョンを抱きしめる


「ごめんな、時間がないんだ」

 


オニュが翼を広げた

 


「ジョンヒョン、忘れるなよ」

 


「オニュヒョン!」

 

叫んだのはキーだった

 


「キー、お前が頼りだ」

 


オニュは翼をばさりと震わせた

 


「務めを」

 

 

 

目を細め二人に笑いかけたオニュは
天を仰ぎ闘いに備え
エネルギーを体から放出させた 

 


そして
二人を見る事なく
闇に飲まれたテミンの元へ
飛び去った