eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計〜番外編

 

 

 

 

 

番外編〜軒下の風鈴

 

 

 

 

 

 

 

 


気怠い夏の夜


夕飯を終えた
しゃいに兄弟はリビングで
それぞれがゆっくりとくつろいでいた


ジョンヒョンは携帯を見ており
ミノは体を投げ出し野球を見ていた


テミンはリビングの壁に寄りかかり
ゲームをしていた

 

 


「ああ〜!汗流すと気持ちいい〜!
俺は自由だー!」
キーがシャワーを浴びてリビングへと
戻ってきた


ペットボトルの水を飲みながら
「俺、休憩タイムだからね
みんな自分の事は自分でしてよ」


誰も返事をしなかったが
キーは気にせず椅子に座り
パタパタと肌に化粧水をなじませていた


床で動く物が視界に入り
何の気なしに見たキーが
口を抑えた

 


「テ、テ・・・ミン」


目を見開き口を抑えたキーが
テミンに呼びかける


切羽詰まったその響きに
テミンが顔を上げた

 


「テミン!そっち、そっちに!」

 


キーの目線の先には黒く光る
程よく成長した害虫がおり
その虫は少しもたつきながら
テミンの座る位置へと向かって行った

 


テミンは猫のように飛び上がり
ジョンヒョンの座る椅子へと飛び移った


「ぎゃああああ!!」

 


「あれ!あれ、どこだ!この前買ったやつ!!」


ツヤツヤと光る顔のキーが
ミノを飛び越え戸棚へ手をかける

 


「あった!!」


キーが手にしたのは害虫を一瞬で凍らせ
駆逐するスプレーだった

 


再びミノを飛び越え黒く光る虫の元へと
キーは行く

 


「頑張れ!キーヒョン!」


ジョンヒョンの後ろから
テミンが叫んだ

 


虫との距離をじわじわ詰め
ああ〜、ああ〜と口角を下げ
いつでも飛び退ける体勢でキーは腕を伸ばす

 


「いっっ、行くぞ!」

 


スプレーからシューっと噴射されたそれは
虫にふんわり降りかかり
先程までの緩慢な動きを捨て去り
多数の足を物凄い勢いで動かし
キーへと向かってきた

 


「「「「ぎゃあああああああ」」」」

 


必死の形相で虫から逃げる
キーのパニックが家族に移り
全員がジョンヒョンが座るベンチタイプの
椅子に飛び乗った

 


「何やってんだよ!」


「凍殺してよ!」


「だって!だって!何か上手くいかないんだよ!ヒョン、携帯でコツ調べてよ」


「え?凍殺ジェットのコツを?」


「そぉーうだよ!!早く!奴が床にいるうちに!」

 


「ちょっと待ってろよ…
っと…とうさつ…あっ!盗撮にしちゃった」

 


「そっちじゃねえ!早く!早くしてよ」


「とうさつじゃ出ない、凍る、、殺す、、
ジェット、、コツ」


「何だって?」


「躊躇わない事!!」


「マジか!!」

 

「昔のやつの方がやっぱりいいじゃん!
プマキラーの」


「あれは確実だったよな」


「キー、新しもの好きだからな」


「うるさい、うるさい、うるさい!!
これは薬剤も使ってないから吹きかけた後も
安心なんだぞ!」


「わかったわかった!」


「行け!」


「行け!キーヒョン!」


「凍殺ジェットの力を見せてくれ!」


「も〜、何で俺〜?」

 


躊躇うなよ!
もっと近づけ!


兄弟の口うるさい野次を背にキーは
じわじわと距離を詰め
再び黒く光る虫に立ち向かった


しかし、スプレーから吐き出された液体は
虫を凍らせるには至らず
怒り狂った虫は壁を素早く走り始め
うおー!という男達の声が家に響いた

 


そこへ、ダルダルのTシャツに短パンの
オニュが現れ
すっ、と壁に近寄ると
スパン!!と腕を振り上げ壁に何かを
叩きつけた


黒い虫は物凄い圧力を受け
仰向けに床に落ちた

 


口を抑え目を真ん丸にした
弟達を振り返りオニュは言った

 

 


「やっぱスリッパでしょ」

 

 

 

 

 

 


縁側でチリリン、と風鈴が揺れていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


おしまい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


虫ネタで、、すみません(   ´∀`)ハハハ