eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

天泣 4

 

 

 

 

 

それから何日か仕事は休んだ

 

暗がりの中
力で押さえ込まれ
自由を奪われた恐怖が体から抜けなかった


日が経つにつれ
助けがあった事への感謝の念が
湧いてきた

あの時自分は何も言えず 
そのまま別れてしまった


布団から滑り出し
バッグを探す 

 

男から渡された名刺があった

 

警察に話す場合、いつでも証言しますと
連絡先を私に渡そうとし
手が震える私にかわり
鞄に入れてくれた事を
思い出していた

 

電話にしようか、メールにしようか
迷い
ハニは電話を選んだ

 


しかし、応答はなく
話す事の出来ないまま
メールでお礼の言葉を送った

その返事もないままに
日々が過ぎ
やがてハニは元通りの生活に戻り
ケーキショップに戻った


母親は相変わらず小奇麗にお洒落を楽しみ
弟は学校で仲間と楽しく
過ごしている


父親だけがいつも疲れた顔をしているのが
気がかりであったが
ハニの世界は元通りに動き始めていた

 

だが、それは作られた世界だった


いつものように店に立つハニの前に
店の扉を通り 入ってきた男

 

 

色白の美しい肌を持ち
片方の眉に奇妙な亀裂を持つ男

 

 


ハニの人生に入り込む男

 

 

 

Keyであった