eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

天泣 6

 

 

 

 

バス通りに面した一角にある
ビルのエレベーターにハニは
乗り込んでいた

 

最上階を押す

 


仕事が立て込んでいるキーから
自分のオフィスへ来て貰えないかと
言われたのだった

 

 

エレベーターを降り
前方の扉をノックすると
すぐにキーが出てきた

 

 


案内されたのは
ソファとテーブルしかない部屋だった

 

「ここはね、僕の秘密の部屋」

 

ハニを座らせ
キーは壁際に立った

 

「僕は物が無いのが好きでね」
と言いながら
背後の壁を横に滑らせて行った


スライド式の間仕切りが
取り払われ
そこにパソコンやテレビ等の機械
何に使うのかもわからない
たくさんのモニター

様々な書類や本が
綺麗に納められた書棚
コンパクトな冷蔵庫や小さなキッチンが
見えた


「人に見せるのは初めてなんだよね」

 

自ら紅茶を準備しながら
キーは微笑んだ

 


「話って何?」

 

キーはハニと向かい合わせに
ソファに座った

 

出された紅茶を
一口含み
ハニは言葉をこぼした

 

「キーさん、私はあなたと
お付き合いは出来ません」

 

 

伝えなければ、

キーの気持ちに
流される前に、

焦るあまり
なんの前置きもなく口から言葉が
飛び出してしまった

 

 

真っ直ぐキーを見れないにも
関わらずキーの顔から笑顔が消えたのが
わかった

 

 

 

紅茶から立ち上る湯気を
ハニは見つめていた