eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

神の留守〜飴細工の川 7

 

 

 

 

 

 

 

 


鋭利な刃物で切り開かれた
喉元からダクダクと血が流れだし
花を染めベッドへと染み込んでいた

 

 

髪をかきあげたテミンはナイフを手に
バスルームに向かった

 

 


熱いシャワーで体に飛び散った血を
洗い流し
バスタブに両手をつき
体を屈めた

 

 

 

偽物のひまわりが湯を吸い込み
沈みかかっている

 

 


皆、知らずに造花を使い
テミンに殺されてきた


誰かに伝える間もなく殺されるのだから
誰もが殺される理由がわからないのは
当然だった

 

 

テミンはある一定の条件が整った時
異常に興奮する性癖に気がついていた

 

空間を埋め尽くす贅を極めた花
本物に混じる造花を見た時の
沸き立つ怒り

 


そこに復讐をする相手に辿り着いた時の
興奮が重ねられた

 


最も昂る最奥の心理は
殺すべき相手に肌を許し
肉を与え淫らな姿を見せる事かもしれなかった


相手が射精という弛緩した瞬間に一撃を与える

血の匂いを呼び起こしながらの行為は
自身の射精感を激しく高め
昂揚感、エクスタシーは
通常の比ではなかった

 


テミンは
これまで幾人もの血を浴びてきたが
罪悪感も穢れてしまったという気持ちも
全く持たなかった

 

 

 

神はいない

 

 


それに

 

 


何もかも
流せる

 

 

 

自身も  同じ川を  行くのだ