eggonewのブログ

SHINeeオニュ的な

しゃいに兄弟の砂時計 45

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九月~金木犀

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


人混みに流され
しゃいに兄弟は体育館の外に
押し出され
無言で校門を出て駅まで歩いた

 

 

 


駅のホームのベンチに並んで
座った所でミノが口を開いた

 

 

 

 


「…すごかったね」

 

 

 


「別人だったな」

 

 

 


ステージ上のテミンは
素晴らしかった

 

 

 

 

 

 


「俺さ、テミンって
何か現実感がないっていうか…


定まらない不安定さを感じて
いつも心配だったんだけど」

 

 

 


ジョンヒョンが考えながら話した

 

 

 

 


「それは借り物の姿だからじゃないかって
さっき思った」


「……」


「あいつは舞台の上で
表現する人間であって
それ以外の、、学校や家での
あいつは俺たちへの
預かり物っていうか…


だから、借り物って言ったんだけど…


わかる?」


「わかる」

 

 

 


オニュが答えた

 

 

 


「家族の贔屓目なのかな」
と、聞くジョンヒョンに


「それも、多少は入るけどな
それを抜いても余る程
あいつは輝いてたよな」


「キーに今日の録画
送ってやろう」


「うん、カイって子もすごかったな」

 


「同じ時代、同じ学校にあの二人が
揃うって何かの縁なのかね


すごいもん、見せてもらったぜ」

 

 

 

 

 


ミノがジョンヒョンにもたれ掛かり
あくびした

 


オニュも、ミノのあくびに
つられて大きなあくびをし、
ジョンヒョンにもたれ掛かかった

 

 

 

 

 


「あ、そうだ
めろんちゃんが言ってた事…」


「ん?ああ…
ただの噂だよ 気にしなくていい」

 


「ん…そっか」

 

 

 

 


ジョンヒョンを真ん中に
もたれ掛かる二人は
目を閉じた

 

 


ジョンヒョンは電車を二本
見送るまでそのまま動かずに
二人の重みを受け止めていた